2009年06月23日
国際会議で先制不使用政策に反対する日本
2009年カーネギー会議
佐藤行雄(元国連大使)vs パーコビッチ(カーネギー国際平和財団副所長)
日本が、米国に対して大幅核削減や先制不使用宣言をしないよう働きかけていると米国の専門家らが警鐘を鳴らしています。
その状況を窺わせる例の一つに、今年4月ワシントンで開かれたカーネギー国際平和財団主催の国際会議でのパネル・ディスカッションがあります。日本側の発言者は、佐藤行雄元国連大使。現大使ではないので、公式代表ではありませんが、その経歴から、日本政府の声を代弁しているものと思われます。
2009年06月21日
早わかり: 先制不使用問題
先に使うは御法度と米国に言わせたくない外務省
被爆国日本は、米国の運動が目指す大幅核削減の足かせになるのか
キッシンジャーら米国政界4人の重鎮の「核兵器のない世界」の提言で生まれた核兵器全廃への新たな潮流を背景に、米国の運動は、米国の核兵器の役割を他国からの核攻撃の抑止のみに限定するよう政府に要求しています。核の役割を限定し、核兵器を先に使わないことを宣言して、配備数や方式などを大幅に変更せよとの要求です。ところが、日本に対する核以外の攻撃に対しても核報復のオプションを維持して欲しいと米国に望む日本の政策が、米国の運動の障害となっています。日本は、米国が核の先制不使用宣言をすることに反対しているのです。
2009年06月19日
先制不使用宣言支持を求める地方議会意見書を
オバマ政権は、現在、議会が義務づけた「核態勢の見直し」の作業を行っています。この過程で、日本政府が、核兵器の大幅削減や先制不使用宣言に反対する動きをしていると米国の専門家らが警戒しています。「核態勢の見直し」は、年内に終わります。日本政府のこのような動きを止めさせるための運動を日本国内で早急に作る必要があります。日本が核兵器廃絶の障害となろうとしているのを放っておいては、世界に核兵器廃絶を訴えることは出来ません。
2009年06月04日
核トマホーク、墓場行きを日本の協力で免れる?
ほとんど廃棄の決まっている核弾頭型巡航ミサイル「トマホーク」を復活させようと言う米国内の動きの原動力に日本核政策がなろうとしていると米国の研究者が警告しています。これらのミサイルは、1991年9月27日にブッシュ(父)大統領が、水上艦船及び攻撃原潜から核兵器を撤退すると宣言したため、翌年以来、原潜には搭載されず、陸上で保管されているものです。(ブッシュ演説抜粋)
- 戦術核トマホークを含めた最新の米国の核戦力情報を世界の核兵器2009年に追加掲載
2009年05月28日
先に使うは御法度となぜ言えぬのか外務省──廃絶唱えるその陰で
核問題委員会エバンズ共同議長の残していった宿題
ギャレス・エバンズ(Gareth Evans)元豪州外務大臣に日本語ができたとしたら、こんな歌?を詠んで東京を後にしたのではないだろうか。日豪共同イニシアティブ「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」(ICNND)の共同議長を務めるエバンズ氏が5月27日、各政党関係者やNGOとの話し合いで一番強調していたのはこのことだった。
- 記事切り抜き 5月29日追記
2009年05月25日
日本政府は、非核兵器国への核攻撃禁止(消極的安全保証)を本当に支持するのか?
政府、「基本的支持」の意味を問う辻元議員の質問に回答拒否
日本は、今年五月にニューヨークで開かれた核不拡散条約(NPT)再検討会議第3準備委員会において昨年と同じく、核兵器を持たない国には核攻撃をかけないことを核兵器国が保証する「消極的安全保証(NSA)」の考えを「基本的に」支持すると述べました。「基本的に」の意味を問う社民党の辻元清美議員の質問に対し、政府は、5月22日、核兵器国間での見解の一致がないから答えられないと回答しました。
続きを読む »2009年05月08日
中国の核戦力2009
オバマ政権の登場で核軍縮への期待が高まる一方、日本では中国の「核増強」について焦点が当てられることが多くなっています。世界の核兵器を追い続ける「米国科学者連合(FAS)」と「自然資源防護協議会(NRDC)」のデータを中心とし、2009年3月25日に米国国防省が議会に送った2009年版「中国軍事力年次報告書」(「米国国防長官官房(OSD)」)などで補足しながら中国の核戦力について整理しました。
2009年05月07日
核軍縮国際委報告書案が米国の先制不使用宣言を求める─外相の委員会支持の約束は?
日豪主導の「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」が今秋まとめる報告書の草案が米国による先制不使用宣言を求めていると毎日新聞(5月6日)が報じました。中曽根外相は、4月27日の演説で、同委員会に対して「最大限の支援を継続」すると約束していますが、先制不使用の支持によって「最大限の支援」の約束を果たすのでしょうか。
2009年05月01日
米国向けミサイルと集団的自衛権─絶対当たらないと言っていた外務省
北朝鮮の「人工衛星」発射問題や集団的自衛権の関係で、米国に向けたミサイルを日本は打ち落とすべきか否かという議論がされていますが、情報が錯綜しているようです。ここで想起すべきなのは、以前外務省は、法的解釈以前の問題として、日本のシステムでは将来にわたって米国向けのミサイルを打ち落とせるようにはならないと説明していたという点です。
2009年04月30日
中曽根外相、核軍縮で演説 核抑止の重要性強調
中国の核軍縮と透明性拡大を要求
中曽根外務大臣は、4月27日、「世界的核軍縮のための11の指標」と題する演説で、日豪主導の「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」に最大限の支援をすると述べましたが、核兵器の役割を他国による核攻撃の抑止に限り、先に核を使わないようにと米国に求めているエバンズ・川口両共同議長らの主張には触れませんでした。一方、大臣は、北朝鮮や中国に触れ、日米安保の下での核抑止を含む拡大抑止の重要性を強調しました。
続きを読む »2009年04月03日
2009年の世界の核兵器
4月1日 米国のオバマ大統領とロシアのメドベージェフ大統領は、1991年締結の第一次戦略核兵器削減条約(STARTⅠ)が失効する今年12月までに、後継条約を締結すると発表しました(共同声明 英文)。今後、米露の核兵器の数が議論されることが多くなると思われますので、世界の核兵器の数の最新のデータを載せました。
2009年03月25日
辻元議員に回答─政府は先制不使用に反対する立場を明示
3月19日、辻元清美議員の質問主意書に回答
回答で政府は、「日米安保体制の下、米国が有する核戦力と通常戦力の総和としての軍事力が、我が国に対する核兵器によるものを含む攻撃を抑止するものと考えて」おり、「いわゆる核兵器の先制不使用については、現時点では核兵器国間での見解の一致がみられていないと承知しているが、国際社会には、核戦力を含む大規模な軍事力が存在し、また、核兵器を始めとする大量破壊兵器等の拡散といった危険が増大するなど、引き続き不透明・不確実な要素が存在する中で」、上記の日米安保に頼ると述べました。
2009年03月05日
米政府に先制不使用宣言を呼びかける川口順子元外相
だが、先制不使用政策に反対する日本の立場は変わってないとする外務省
どうする、日本の反核運動?
ワシントンで開かれた日豪主導国際有識者会議「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」第2回会合後の記者会見(2009年2月15日)で、川口共同議長は、「ノーファーストユース(先制不使用)を言ってくれないか」と米政府要人らに訴えたと発言しています。決して先に核兵器を使わないと言って欲しいというのです。
2009年02月18日
核の役割限定──米国の運動と日本
キッシンジャーら米国政界4人の重鎮の「核兵器のない世界」の提言で生まれた核兵器全廃への新たな潮流を背景に、米国の運動は、ひとまず、米国の核兵器の役割を抑止のみに限定するよう政府に要求することに焦点を合わせています。核の役割を、米国や同盟国に対する他国からの核攻撃の抑止に限定することによって、配備数や方式などを大幅に変更せよとの要求です。日本政府は、日本に対する核以外の攻撃に対しても核報復のオプションを米国が維持することを望む政策を採り続けています。
2009年02月05日
先制不使用に反対する日本は核兵器全廃の足かせ?
─日豪主導国際委員会の行方─
2008年6月のオーストラリアの呼びかけで、日豪主導の「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)」が設立され、今年10月には最終会合を広島で開き、提言をまとめることになっています。ここで重要なのは、核以外の攻撃にも核で報復するオプションを米国が維持することを求める日本の政策です。米国の軍縮NGO関係者が、昨年12月、「核兵器が存在する限りにおいては、核兵器は他の国の核兵器の使用を抑止する役割だけを果たすとの原則」を採用するよう求める書簡をオバマに送りました。委員会の成功のためにも、米国での動きに呼応するためにも、日本自身の政策を変更させる動きを国会内外で作ることが必要です。
