2012年05月06日

再処理割高の再計算結果─それでもごまかす原子力委事務局

4月27日、原子力委員会事務局が、再処理の方が割高になるとの再計算結果を発表しました。2011年11月に原子力委員会が発表した再処理が割高との報告からすれば当然です。事務局は、再処理の方が安いとの19日の計算結果との違いは、今回は「2010年から2030年までだけを見るのではなく」「将来を見通して発生する」総費用を見たからだとの説明をしていますが、これは明らかなごまかしです。実際は、前回の計算も将来まで見たものでした。

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2012年04月26日

「勝手な足し算」を繰り返す原子力委員会事務局─利害の衝突・利益相反が原因か?

4月19日の原子力委員会「原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会」で、事務局が座長の指示を無視して、既投資分を加算したデータを使い、使用済み燃料の直接処分費用を実際よりも高く見せたことを、24日の共同通信記事が取りあげ、議論を呼んでいます。12日には、近藤委員長が、2004年に行われた現大綱の策定会議で、事務局の「皆さん勝手に足し算しちゃった」と述べていました。業界代表が入っている事務局構成に問題があるのかもしれません。

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2012年04月25日

直接処分を高く見せるデータ処理 原子力委員会事務局のクーデター?

4月19日、原子力委員会「原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会」で、事務局は、使用済み燃料の直接処分費用を実際よりも高く見せるデータを発表しました。このデータは、使用済み燃料の全量再処理、再処理・直接処分並存、全量直接処分の三つのシナリオにおける2010年から2030年の発電にかかる核燃料サイクルコスト部分についてモデル計算で比較したものですが、事務局は、直接処分に関し、すでに発生している使用済み燃料の処分費用や、既投資分、再処理工場の廃止措置分などの全額を20年間の核燃料サイクル・コストにすべて押しつける形の計算を示しました。前回の12日の会合で、鈴木座長は、六ヶ所再処理工場の「既投資分は、すべてのシナリオで共通なので計算に入れない」と明言していました。

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2012年04月18日

六ヶ所凍結による決定留保と条件付き運転開始決定を混同──原子力委員会小委での混乱

原子力委員会の「原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会」で使用済み燃料の全量再処理、再処理・直接処分並存、全量直接処分の三つのシナリオについて、それぞれに留保(wait and see)案があるとして検討が始まりました。「seeは何を見るのか、例えば5年間六ヶ所再処理工場の運転開始をしないとすると開始の条件は何か、プルトニウム利用計画ができると運転開始を認めると言うことか、では、5年間待つ必要はなく、利用計画ができ次第運転開始を認めるので良いのでは」こんな議論になっていますが、これは、条件付き運転開始です。必要なのは、原子力の将来も見えない中、ひとまず再処理工場を一定期間凍結し、これまでの政策決定の歴史についても原子力村の外で議論して決めるという政策決定留保案です。そもそも、国産の高速増殖炉の夢が実現すれば、回収したプルトニウムを使用するとの極めて実現性の怪しい夢を確実に実現できるかのように扱ってシナリオに入れること自体も問題です。

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2012年04月17日

2004年政策変更コスト足し算は間違いだった──近藤原子力委員長

2005年原子力政策大綱策定の議論を2004年にした際、直接処分の方が再処理よりも安いとの結果が出たにも関わらず、政策変更をすると立地地域の信頼関係が壊れ、「原子力発電所からの使用済燃料の搬出や中間貯蔵施設の立地が滞り、現在運転中の原子力発電所が順次停止せざるを得なくなる状況が続く可能性が高い」から火力発電で代替するしかなくなるとして、そのコストを政策変更コストとして直接処分コストに加算し、これによって直接処分の方が高くなるとの結論が出されました。この足し算が間違いだったと4月12日ので原子力委員会小委員会で近藤原子力委員会委員長が指摘しました。

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2012年04月06日

韓国の人工衛星も北朝鮮と同様のコースで10月に3回目打ち上げ──両者の違いを分析

4月12日から16日の間にロケット銀河3号を使って人工衛星「光明3号」を打ち上げると3月16日に北朝鮮が発表したのを受けて、日本政府は、この打ち上げの失敗によりロケット本体あるいは破片が落ちてきた場合にこれを打ち落とすためとして、弾道ミサイル迎撃ミサイルSM-3搭載のイージス艦を沖縄周辺に2隻、日本海に1隻配備し、地対空誘導弾PAC3を沖縄本島、宮古島、石垣島、さらには首都圏にも配備すると発表し、実際に配備計画を進めています。不規則な動きをしながら本体や破片が落ちてきた場合にこれを打ち落とすことができるかという問題と別に、注意すべきことがあります。それは、今回の北朝鮮の打ち上げロケットの飛翔経路が南に向かうもので、これまで2回失敗し、10月に3度目が予定されている韓国の衛星打ち上げロケットのものとほぼ同じで、しかもそれより西寄りだということです。

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2012年04月05日

核燃料サイクル政策、核セキュリティーがシナリオの大前提

原子力委員会の「原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会」で核燃料サイクル政策についてのシナリオの議論が始まりました。全量再処理、全量直接処分、再処理・直接処分並存、留保(waite and see)についてあり得るシナリオを整理しようということです。発電しながら使った以上のプルトニウムを作り、無尽蔵のエネルギー源となるという「夢の原子炉」高速増殖炉の初期装荷燃料として必要なプルトニウムを提供するために推進された再処理を、夢が遠ざかり続ける現状を前にどうすべきか。核兵器利用可能物質のセキュリティーを念頭に、シナリオ検討の基礎とすべき論理的整理を試みました。

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2012年03月30日

オバマ大統領──プルトニウムを大量に増やし続けてはならない

核セキュリティーの課題

核セキュリティー・サミットに出席するためにソウルを訪れたオバマ大統領は、3月26日、韓国外国語大学で講演し、「我々がテロリストの手に渡らぬようにしようと試みているまさにその物質──分離済みプルトニウム──を大量に増やし続けることは、絶対にしてはならない」と述べました。六ヶ所再処理工場の運転を開始しないと宣言すれば、日本はこのサミットに大きく貢献できたはずです。日本は、再処理によって、使用済み燃料からプルトニウムを分離する政策を続けてきました。その結果、すでに英仏と国内とに合計約45トンもの分離済みプルトニウムを蓄積しています。

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2012年03月13日

細野原発担当相と「東大グループ」を結ぶ幻想

今、プルトニウムが大量に流れる川?それとも未来の深地下プルトニウム鉱山?

2011年11月20日の提言型政策仕分けでの発言によると、細野原発担当大臣は、使用済み燃料を再処理することによって核兵器利用可能なプルトニウムを分離し、大量に出回るようにして「プルトニウムの川」を作ることが核拡散防止にとって重要と考えているようです。この不思議な考えの元になったかと思わせるのが、3月1日、原子力委員会小委員会に提示された核燃料サイクル多国間管理「東大案」(2011年9月中間報告)です。同案では、使用済み燃料を直接深地下に処分する方式は、「核不拡散上問題を残すため」検討の対象外としたというのです。原子炉からの取り出し後100年以上経つと、地層処分された使用済み燃料は、放射能の減衰のためアクセスが容易になり、「プルトニウム地下鉱山」と化するからとの説明です。「東大案」も細野大臣も、再処理で分離したプルトニウムの方は、容器に入れたものをそのまま持ち去ることも出来ることは無視しています。

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2012年02月28日

核燃料「無限」サイクルはムリと認めた原子力委員会

2月16日、再処理で分離されたプルトニウムを普通の原子炉で燃やすプルーマル計画で生じた使用済み燃料をまた再処理して分離されたプルトニウムをまた軽水炉に戻し、これを延々と繰り返す「無限リサイクル」はムリだと原子力委員会の小委員会「原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会」が認めました。そもそも、プルサーマル計画は、需要の当てもないまま、再処理を進めた結果蓄積されてしまったプルトニウムを無理矢理軽水炉で「消費」するという計画ですから、これを無限に続けることを想定すると言うこと自体が論理的にムリな話でした。「無限サイクル」の代わりに新しく採用されたプルサーマル「多重サイクル」が「現状のリサイクル」と説明されていますが、これもまやかしに過ぎません。

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2012年02月22日

原発のプルトニウムで核兵器は出来ない?──文科省vs両鈴木氏

文部科学省の原子力教育情報提供サイト「あとみん」は、「原子力発電所で生まれたプルトニウムは原子爆弾に利用されることはありません」と述べています。一方、鈴木篤之(元原子力安全委員長・現日本原子力研究開発機構理事長)・鈴木達治郎(現原子力委員会委員長代理)両氏らが日本原子力学会の英文誌2000年8月号で発表した論文は、原子炉級プルトニウムで核兵器ができると結論づけています。後者が世界の常識であることは言うまでもありません。問題は、関係各省の大臣等がどちらの結論を信じているかです。

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2012年02月16日

政策見直し中、再処理再開を待つべき──伴英幸委員

電力会社は原子炉等規制法との関連で再処理を義務付けらているとの判断を原子力委員会が示しており、六ヶ所再処理工場の建設もその解釈に基づいて進められて来ていますが、現在この政策の見直しが進められています。また、1月31日に原子力規制庁新設に関連して閣議決定された同法改正案は、再処理は義務だとの判断の根拠となっていた文言を削除するものとなっています。このような状況を背景に、新原子力政策大綱策定会議の伴英幸委員(原子力資料情報室)は、2月7日、「原子力政策を白紙で見直す作業をしている」中、「六ヶ所再処理の試験ならびにMOX加工工場の建設の再開を待つべき」との意見書を同会議に提出しました。

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2012年02月13日

海外の核問題専門家、核拡散防止のため六ヶ所の運転凍結を要請

1月17-21日、フランク・フォンヒッペル教授(プリンストン大学)ら「核分裂性物質に関する国際パネル(IPFM)」関係者が青森県や日本政府に対し、これ以上、核兵器利用可能物質の生産をしないこと、危険な状態にあるプール貯蔵の使用済み燃料をもっと安全な乾式貯蔵に変えることを要請しました。民主党の「原子力バックエンド問題勉強会」第12回(1月20日)会合では、世界各国が再処理から撤退している状況を説明し、非核兵器国として日本だけが大規模再処理を行おうとしていることが世界の核拡散防止を難しくしていると訴えました。

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2012年02月09日

「原子力バックエンド問題勉強会」が六ヶ所凍結を提言

民主党の有志議員約70人からなる「原子力バックエンド問題勉強会」(会長・馬淵澄夫元国土交通相)が、核燃サイクル路線は実質的に破綻しているとし、六ヶ所再処理工場を凍結して、使用済み燃料を乾式貯蔵する方針をとるよう政府に要請する第一次提言をまとめ、2月7日、藤村修官房長官に届けました。8日には、文部科学相、9日に環境相、10日に古川内閣府特命担当大臣に提出というスケジュールです。

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2011年12月28日

原子力政策見直しへ中間整理文書発表あいつぐ

原子力政策見直しに関連した各種会議・委員会の中間整理文書類が相次いで発表されています。状況を把握するのには、「原子力委員会新大綱策定会議」 (第10回)(2011年12月22日)の配布資料を見るのが便利です。ただし、ここに入っていないものもあります。

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