毎日新聞が2026年3月22日、高速増殖原型炉もんじゅの使用済み燃料の「再処理施設として有力視されていたフランスの特殊燃料処理施設(TCP)の新設計画が白紙撤回されていたことが分かった」と報じました。
TCPは、2010年に廃止措置に入った高速増殖原型炉フェニックスから取り出された「特殊な」使用済み燃料をラ・アーグ再処理工場で再処理するのに必要な「前処理施設」として考えられていたものです。これがなければもんじゅの使用済み燃料も再処理できません。
文科省が隠蔽した2022年書簡 再処理会社がTCP計画実施不可と表明
記事では直接の言及はありませんが、背景にあるのは、再処理工場を運営するオラノ社がTCP計画の実施は不可能と仏規制当局に伝えた2022年の書簡です。もんじゅの運転主体「日本原子力研究開発機構(JAEA)」を所管する文部科学省は、この書簡の送付後も、TCP計画が進行中であるかのような説明を続けています。2025年5⽉29⽇の会合でも、もんじゅのある敦賀市や福井県に対し、TCPの運転を前提に、2034年度から2037年度にかけてもんじゅの使用済み燃料をフランスに搬出する計画だと述べています。文科省には、この矛盾について明確な説明をする責任があります。
以下、フランス側の資料と、文科省の資料を時系列で整理し、文科省の主張の問題点を見ておきましょう。
参考
- もんじゅ使用済み核燃料再処理に暗雲 仏施設の新設計画が白紙に 毎日新聞 2026/3/22
- 仏計画断念でなぜ暗雲? もんじゅ廃炉を阻む燃料再処理の壁とは 毎日新聞 2026/5/18
- 日本のお手本、フランスの再処理体制が崩壊の危機 核情報 2022. 9. 4
- どうする「もんじゅ」?──核兵器問題から見た再処理・高速増殖炉計画
増殖の夢から減容・有害度低減の夢へ? 「核変換」の神話の現実 核情報 2016. 6. 6 - 再処理に反対するビル・ゲイツがもんじゅ関連機関・企業と協力?
──恋のから騒ぎ? 核情報 2022. 8. 3 - もんじゅの教訓どこへ?「米高速炉計画」日本参加の怪 週刊エコノミスト Online 2022年10月7日
時系列の整理
2022年3月、文科省が具体的搬出計画発表
文部科学省は、2018年12月、敦賀市及び福井県との「もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会」第4回会合において、ラ・アーグでは「現在、高速炉燃料等を再処理することを目的としたせん断・溶解施設であるTCPの建設計画が進められている。2020年代の運転を予定している」と説明した。これが、TCP頼りの仏搬出計画の出発点と言えるだろう。
そして、2022年3月、第7回会合で、「仏国事業者が本年3月までに作成した実施計画案を踏まえ」、もんじゅの使用済み燃料を「2034年度から2037年度」にラ・アーグに搬出するという計画を発表した。
2022年11月、オラノ社、CEAが資金提供に合意しないからとTCP計画続行を拒否
ところが、2022年11月、半官半民の核燃料サイクル会社オラノが仏「原子力安全機関(ASN)」(現「原子力安全・放射線防護機関(ASNR)」)に宛てた書簡において、TCP建設計画を実施することはできないと告げた。理由は、計画への資金提供について、高速増殖炉開発に当たってきた「フランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)」からの合意が得られないからというものだ。文科省が頼りにしていた2020年代運転開始予定のはずのTCP建設計画が消えてしまったということだ。
だが、前述のとおり、文科省は、直近の2025年5⽉29⽇の第9回会合でも、2022年3月発表のスケジュール「2034年度から2037年度」を示している。
2022年オラノ書簡で見るフランスの情勢
フェニックス廃止措置とオラノ・CEA契約
高速増殖原型炉フェニックスの廃止措置入りの翌年の2011年、CEAとオラノ(当時の名称はアレバ)は、同炉の使用済み燃料再処理契約を締結した。CEAとしては、廃止措置を迅速に進めるために早く使用済み燃料(特殊燃料)を搬出したい。その搬出先として選ばれたのがオラノのラ・アーグ再処理工場だ。
規制機関が再処理促進要求 TCP用施設変更認可申請と再処理開始の期限を設定
規制当局の「原子力安全機関(ASN)」は、ラ・アーグに特殊燃料を無期限放置すべきでないとの立場から、「2014決定2014-DC-0422」において、オラノに再処理計画を迅速に進めるよう迫った。先に触れた2022年の書簡(11月17日のスタンプ入り)(PDF)は、その「2014年決定(2020年修正)」に対するオラノの回答だ。
オラノ書簡は、ASNの要求を次のように説明している。
「ASN決定2014-DC-0422(ASN決定2020-DC-0685による修正版)は、フェニックス燃料の再処理について、以下のように定めている。
2022年(*2018年)12月31日までに施設変更認可申請書類をASNに提出すること。
2028年(*2025年)12月31日までに、再処理を開始すること。その期間は10年を超えてはならない。
*( )内はそれぞれ2020年改訂前の期限。ASNが2014年決定で提示したこの「2025年末までに再処理開始」という条件が、文科省が2018年12月の「連絡協議会」第4回会合で行った「[TCPは]2020年代の運転を予定している」との説明と符合する。
再処理促進要求を拒否して貯蔵案を提示したオラノ 2023年ASN文書で消えた期限
ASNの要求に対し、オラノは、それは無理だと答えている。
「TCP計画(ラ・アーグ特殊燃料処理計画)は、フェニックス燃料のように、核分裂性物質の特性のためラ・アーグの既存ラインでは処理できない使用済み燃料を処理するための前処理用新施設を建設・運営することを目的としていた。」「CEAの側がTCP計画への資金提供に合意せず、またフランス政府の原子力主管当局にも、TCP計画継続の意思がないため」オラノは、「ASN決定」の要求に応じることができない。
このオラノの回答を受けて、ASNの「2014年決定の2023年12月19日統合版」では、上記の期限を定めた第3条及び第4条と、これらに関連した技術要件を定めた第5条が「廃止」となっている。
オラノは、再処理に代る代替案について次のように説明する。
ASN決定は、「AREVA核燃料サイクル[現オラノ社]が期間内にこれらの燃料棒を再処理する能力の実現可能性を示せない場合には、代替解決策を提案しなければならない」と定めている。そこで、「フェニックス施設の除染・廃止措置作業を実施するため、オラノはCEAとの合意のもと、フェニックス燃料在庫の50%(容器数ベース)を、ラ・アーグのプールで保管した後、2038年から、CEAが指定する長期貯蔵施設へ移送するか、またはラ・アーグ溶解設備更新の枠組みで将来処理する」ことを提案する。燃料移送は2038年開始予定であり、搬出作業は最長で2050年まで続く見込み。
つまり、代替案は、ひとまず、フェニックス使用済み燃料の半分を2038年までラ・アーグで保管する。その後は、1)別の保管場所に移送して長期保管するか、2)ラ・アーグの新再処理工場で再処理する(多様な燃料を処理可能な新しいラ・アーグせん断・溶解ラインの可能性は依然として残されている)、というものだ。何も決まっていないということだ。
新再処理工場運転は早くとも2050年ごろ 2034年度からのもんじゅ燃料搬入許可があり得る?
2024年のオラノの文書(仏語)は、「2045年~2050年までにラ・アーグで新しい再処理工場の運転を開始するための調査」をするというが、あくまでも「調査」だ。また。フランス政府は、威勢のいい方針を発表しているが、2025年の地元紙の記事(仏語)にあるオラノの「将来のバックエンド計画」の責任者ニコラ・フェランのコメントから実態のあやふやさが伺える。新しい再処理工場の「稼働開始の目標時期は2050年から2065年の間と見込まれているが、それはオラノの設備延命計画の結果次第だ」という。
この状況で、文科省は、「2034年度から」のもんじゅ燃料ラ・アーグ搬入計画を「原子力安全・放射線防護機関(ASNR)」が許可するということがあり得ると考えるのか。文科省は、国会その他の場所で明確に説明する責任がある。
<追記>略年表 (フェニックス・もんじゅ対照年表)
| フェニックス | もんじゅ | |
|---|---|---|
| 備考 | 炉の運転主体:仏原子力庁(CEA)再処理工場運転主体:半官半民の核燃料サイクル会社オラノ(旧アレバ)*核の軍民両部門に携わってきた仏原子力庁は2010年1月「フランス原子力・代替エネルギー庁」に名称変更。略称のCEAはそのまま。 | 運転主体:「日本原子力研究開発機構JAEA)」(旧動燃の後身)文科省所管(研究炉との位置付け) |
| 1969 | 建設開始 | |
| 1973 | 8月 初臨界 12月発送電 | |
| 1974 | 7月 商業運転開始 | |
| 1985 | 本格工事着工 | |
| 1994 | 4月5日 初臨界達成 | |
| 1995 | 8月29日 初送電、12月8日 ナトリウム漏えい・火災事故 | |
| 2010 | 廃止措置決定 | |
| 2011 | CEAとアレバ(オラノの前身)、フェニックス炉の使用済み燃料再処理契約 | |
| 2014 | 「原子力安全機関(ASN)」TCP計画促進要求 2018年12月31日までに施設変更認可申請書類をASNに提出すること。 2025年12月31日までに再処理を開始すること |
|
| 2016 | 12月21日 原子力関係閣僚会議、もんじゅ廃炉決定 | |
| 2018 | 12月 文科省、オラノの再処理工場では「高速炉燃料等を再処理することを目的としたせん断・溶解施設であるTCPの建設計画が進められている。2020年代の運転を予定している」と説明 | |
| 2019 | 炉心の核燃料取出し開始 | |
| 2020 | 「原子力安全機関(ASN)」TCP促進要求改訂 2022年12月31日までに施設変更認可申請書類をASNに提出すること。 2028年12月31日までに再処理を開始すること |
|
| 2022 | 11月 オラノ、TCP計画実施を求める「ASN決定」の要求に応じられないとのASN宛て書簡 理由:運転主体「仏原子力庁(CEA)」からの資金提供が得られない | 3月 文科省、「仏国事業者が本年3月までに作成した実施計画案を踏まえ」、「2034年度から2037年度」に仏に搬出と説明 |
| 2023 | 12月19日 原子力安全機関(ASN)2014年決定統合版 上記の期限を定めた第3条及び第4条と、技術要件を定めた第5条が「廃止」 |
5月26日 文科省、前年11月のオラノ書簡に触れず、「施設(TCP施設※)の建設計画の進捗状況も踏まえつつ」「2034年度から2037年度」に仏に搬出との説明を繰り返す |
| 2025 | 1月 「原子力安全機関(ASN)」と「放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)」が統合し「原子力安全・放射線防護機関(ASNR)」発足 | 5月29日 文科省、「2022年3月に決定した今後の検討のための搬出見込時期を踏まえ、その他の選択肢についても排除せずに検討中」とし、「2034年度から2037年度」に仏に搬出との説明を繰り返す。 |
再処理で取り出されるはずのプルトニウムはどうする?
なお、毎日新聞の記事は、日本原子力研究開発機構への取材に基づき、フランスに輸送される計画のもんじゅの使用済み燃料には約2トンのプルトニウムが含まれると報じている。再処理で取り出される予定のこの2トンをどうするのかについても、文科省は具体的に説明しなければならない(未照射のもんじゅ用新燃料に含まれるプルトニウム約600㎏についても同様)。これまでに提示されているのは曖昧な言い回しだけだ。例えば、機構の2017年の文書にある 「新燃料については、国内外の許可事業者に譲渡」「使用済燃料については、再処理のため国内外の許可事業者に譲渡」や、文科省の「もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会」第4回会合の資料における「『もんじゅ』の使用済燃料の搬出については、2018年7月31日に改訂された「我が国におけるプルトニウム利用の基本的な考え方」(原子力委員会決定)と整合するよう進めていく」などだ。
同じくフランスに送られるふげんの使用済み燃料から取り出される予定の1.6トンのプルトニウムについて、機構は、日本以外の第三者に売り渡すとの趣旨の説明をしている。プルトニウムに金を払うような相手がいるのか。売れなかったらどうするのかについての明確な説明はない。
参考
- ふげんの使用済み燃料をフランスで再処理して、プルトニウムを買ってもらう? 核情報 2022年9月4日
もんじゅの燃料の簡単なまとめ
以下、簡単にもんじゅの燃料についてまとめておこう。
もんじゅ敷地内
- 使用済み燃料計465体:仏に輸送想定(炉心燃料集合体282体、ブランケット燃料集合体175体、試験用集合体8体)*試験用のうち、5体は炉心燃料集合体
- 新燃料(未照射)37体 全プルトニウム量282㎏
もんじゅ敷地外 機構の東海村「核燃料サイクル工学研究所」
- 新燃料(未照射)42体 全プルトニウム量約320㎏(比例計算から推定)
機構が製造したもんじゅ用MOX燃料集合体 366体(MOX量約12トン) MOX量11トンとの記述もある。
- 新燃料(未照射)79体 (37+42)全プルトニウム量約600㎏
- 使用済み 287体 (282+5)
出典については、資料編を参照
毎日新聞のスクープ
核情報では、2018年からフランスの専門家らにTCP計画の進捗状況について問い合わせを続けていた。発端は、福井新聞の2018年12月22日の記事だ。前日夜の連絡協議会で、文科省が「ラ・アーグ再処理工場では、高速炉燃料などの再処理を目的とした特殊燃料処理施設の建設計画が進められており、2020年代の運転を予定していると説明した」との内容だった。
当時の状況を振り返っておこう。日本経済新聞が3週間余り前の11月28日に、2016年末のもんじゅ廃炉決定後に日本が頼りにしていたフランスのASTRID高速炉計画が2020年から凍結と報じていた。この報道についてフランス側に伝えた後、やり取りが続いていた。その中で、12月21日の文科省の説明について知らせところ、専門家の一人から「特殊燃料処理施設(TCP)」についての詳しい解説が送られて来た。その中で、上述の「原子力安全機関(ASN)」による「2014年決定」についても知らされた。だが、その後のTCP計画の進捗状況についての情報は、毎日新聞の報道があるまで得られていなかった。上に触れた「オラノ書簡」は、記事を見て、検索をした結果「発見」したものだ。これをフランスの専門家に知らせたところ、見たことがなかったとのことだった。
その意味で、今回の毎日新聞の記事は、スクープ性の高い報道と言えよう。核燃料サイクル問題を追い続けた大島秀利記者とフランスの核・原子力問題についての造詣の深いリサーチャーの共同作業が生み出したものと思われる。今後、この報道をきっかけに、各方面での調査と説明責任の追及が進むことを期待したい。
付記 本稿執筆にあたっては原子力資料情報室の松久保肇事務局長と上澤千尋同研究スタッフのお二人から貴重なご教示を頂いた。記して感謝の印としたい。
資料編
もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会への文科省提出資料
以下、もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会における文科省の説明資料を抜粋して紹介する(説明会には概ね、福井県副知事と敦賀市長が出席している)。
- 第1回 もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会 2018年2月8日
- 第2回 もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会 2018年6月4日
- 第3回 もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会 2018年7月27日
- 第4回 もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会 2018年12月21日
- 第5回 もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会 2019年5月23日
- 第6回 もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会 2021年3月30日
- 第7回 もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会 2022年3月30日
- 第8回 もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会 2023年5月26日
- 第9回 もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会 2025年5⽉29⽇
第1回 2018年2月8日(木)
出典:【資料3】「もんじゅ」使用済燃料、ナトリウムの搬出に向けた計画策定に係る検討状況について (PDF:124KB)
第4回 2018年12月21日
1.搬出先候補の調査(その2)
<調査結果>
- 国内施設については、「もんじゅ」の使用済燃料は原子力機構の施設にお いて再処理する予定であったが、原子力機構の東海再処理施設は、廃止措置段階であり、現在、「もんじゅ」の使用済燃料を再処理できる施設は存在していない。
- 海外施設については、現在、「もんじゅ」の使用済燃料を再処理できる施設は確認できていないが、以下の建設計画を把握。
○フランスのオラノ・サイクル社のラ・アーグ再処理工場
同工場では、過去にMOX燃料を再処理した実績があり、また、現在、高速炉燃料等を再処理することを目的としたせん断・溶解施設であるTCP※の建設計画が進められている。2020年代の運転を予定している。
※Traitement des Combustibles Particuliers:特殊燃料処理施設
出典:【資料1】「もんじゅ」使用済燃料の搬出に向けた計画策定に係る検討状況について (PDF:244KB) (以下に全体を再掲)
第7回 2022年3月 30日
III.「もんじゅ」使用済燃料の搬出に係る検討状況
- 基本的に技術的成立性が確認されている仏国での再処理を基本としつつ、その他の選択肢についても排除せずに検討中。
- 仏国での再処理の搬出計画について、仏国事業者が本年3月までに作成した実施計画案を踏まえ、今般、今後の検討のために、搬出開始見込時期を令和16年度(2034年度)、搬出完了見込時期を令和19年度(2037年度)と決定。
- 仏国での再処理については、今後これらの見込時期を基にした実施計画の改定案及び費用見積を作成する予定。
仏国事業者から提示される費用見積、仏国における特殊燃料の再処理を 行うための施設(TCP施設※)の建設計画の進捗状況や、その他の選択肢に関する検討も踏まえ、最終的な搬出計画について意思決定する予定。※ Traitement des Combustibles Particuliers:特殊燃料処理施設
出典:【資料1】「もんじゅ」の廃止措置の状況について (PDF:895KB)
第8回 2023年5月26日 令和5年 5月 26日
III.「もんじゅ」使用済燃料の搬出に係る検討状況
- 使用済燃料は、基本的に技術的成立性が確認されている仏国での再処理を基本としつつ、令和4年(2022年)3月に決定した今後の検討のための搬出見込時期*を踏まえ、仏国事業者と必要な検討を進めるとともに、その他の選択肢についても排除せずに検討中。
* 搬出開始見込時期:令和16年度(2034年度)、搬出完了見込時期:令和19年度(2037年度)- 現在、仏国での再処理に向けた搬出計画については、「もんじゅ」燃料ペレットの性質に関する確認試験として、試験の方法や手順等の計画を策定中。今後、これらを決定の上、具体の確認試験を令和5年度(2023年度)中に実施予定。
- 仏国での再処理に向けた検討に際しては、仏国における特殊燃料の再処理を行うための施設(TCP施設※)の建設計画の進捗状況も踏まえつつ、「もんじゅ」燃料ペレットの性質に関する確認試験をはじめ、燃料集合体の切断に関する確認試験の検討を実施予定。
※ Traitement des Combustibles Particuliers:特殊燃料処理施設
出典【資料1】「もんじゅ」の廃止措置の状況について (PDF:1000KB)
第9回 2025年5⽉29⽇
III.「もんじゅ」使用済燃料の搬出に係る検討状況
- 使⽤済燃料は、仏国での再処理を基本としつつ、2022年3⽉に決定した今後の検討のための搬出⾒込時期*を踏まえ、その他の選択肢についても排除せずに検討中。
*搬出開始⾒込時期:2034年度、搬出完了⾒込時期:2037年度- 仏国での再処理に向けた検討については、2023年11⽉より、原⼦⼒機構核燃料サイクル⼯学研究所にて、仏国事業者との共同による「もんじゅ」燃料ペレットの性質に関する確認試験を実施し、 「もんじゅ」⽤として製造、保管中の燃料ペレットを⽤いた溶解性に関するデータを取得。引き続き、当該確認試験に係るデータの拡充、精度向上を図るため、「もんじゅ」燃料ペレットの性質に応じた追加の確認試験を実施する⽅向とし、そのための許認可取得を含む対応を検討中。
- その他、仏国における特殊燃料の再処理を⾏うための施設の建設計画の進捗状況も踏まえつつ、「もんじゅ」燃料集合体の切断など、必要な確認試験の検討を実施予定
出典【資料1】「もんじゅ」の廃止措置の状況について (PDF:2.2MB)
もんじゅの燃料関連資料
資料1
燃料種類 体数 MOX量 もんじゅ 366 約12トン 常陽 676 約8トン ふげん 773 約139トン その他(敦賀1号機、SGHWR) 4 約14トン 合計 1819体 約173トン MOX燃料製造実績(令和3年12月現在)
出典:第16回東海フォーラム(2022年2月16日) 主催: 日本原子力研究開発機構 核燃料サイクル工学研究所
概況1 核燃料サイクル工学研究所長 大森 栄一 報告資料 「核燃料サイクル工学研究所の概況(PDF)」(3ページ)MOX燃料製造実績(2021年12月現在)
資料2
「もんじゅ」用初装荷炉心燃料の輸送は、平成4年7月から9回に分けて実施され、平成6年3 月に終了した。輸送した新燃料は、MOX燃料レット等を充填した炉心燃料集合体205体(内側炉心109体、外側炉心91体および試験用燃料5体) であった。
出典 「もんじゅ」初装荷新燃料の輸送 動燃技報 No. 92 1994. 12 (pdf)
資料3
【MOX燃料製造実績】 もんじゅ燃料集合体 366体(約11tonHM) うち、同上試験用燃料集合体 5 体 (中性子束分布測定用)
出典 廃棄物の減容・有害度の低減のために 「もんじゅ」等を活用して行うべき研究開発について 平成24年11月21日 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 (pdf)
資料4
原
子
炉
施
設
等原子炉名等 常陽 もんじゅ 実用発電炉 研究開発施設(注3) 原子炉施設に保管されている
新燃料製品等134 (134) 282(注4)(31) 1,597 (2,501) 113 (444) 合計 2,126 (3,110) うち、核分裂性プルトニウム量 1,434 (2,134) (注3)「研究開発施設」とは臨界実験装置等を指す。
(注4) IAEA「プルトニウム国際管理指針」において報告対象となるプルトニウムの見直し(平成28年9月)を受け、平成28年分の報告において、平成22年8月もんじゅの炉内に装荷した未照射の燃料体(251kgPu)の未照射プルトニウムを計上した。
出典:平成28年(2016年)末における我が国のプルトニウムの管理状況(pdf)
*指針の「見直しを受け」とあるが、実際は、本来計上すべき炉内の未照射プルトニウム251kgを計上し忘れていたのを2017年に計上したということ。実は、この件より前に、2011年に九州電力玄海原発で装荷されながら未照射だった640㎏の計上忘れが発生していた。これを2014年に核情報が指摘した後、計上され始めた。計上しないとまずいと認めたわけで、遅くともその時点でもんじゅの251㎏も計上すべきだった。実際、2015年に関西電力高浜3号で装荷されながら未照射だった721kgについては計上され続けた。玄海3号及び高浜3号の未照射プルトニウムの状況については 「日本のプルトニウム保有量」(核情報)
の「MOX 燃料輸送・装荷・保管まとめ」を参照。
参考 日本政府 プルトニウム640kg IAEAに報告漏れ (共同)2014-06-07
資料5
もんじゅ内
貯蔵場所種類及び数量※1 新燃料 使用済燃料 炉心燃料
集合体ブランケット
燃料集合体炉心燃料
集合体ブランケット
燃料集合体試験用
集合体原子炉
建物内炉心 33体
(2t)― 165体
(9t)172体
(13t)― 原子炉補助
建物内新燃料
貯蔵ラック4体
(0.2t)2体
(0.1t)― ― ― 炉外燃料
貯蔵槽― 34体
(3t)116体
(6t)2体
(0.1t)8体
(0.5t)燃料池 ― ― 1体
(0.1t)1体
(0.1t)― 合計 37体
(2t)36体
(3t)282体
(15t)175体
(13t)8体
(0.5t)
出典 高速増殖原型炉もんじゅの廃止措置計画認可申請書の提出について 2017年12月6日 (pdf) 7ページ(パワポ5)
資料6
貯蔵場所 種類及び数量 新燃料 使用済燃料 炉心燃料
集合体ブランケット
燃料集合体炉心燃料
集合体ブランケット
燃料集合体試験用
集合体もんじゅ
内原子炉
建物内炉心 33体 ― 165体 172体 0体 原子炉補助
建物内新燃料
貯蔵ラック4体 2体 ― ― ― 炉外燃料
貯蔵槽0体 34体 116体 2体 8体 燃料池 ― ― 1体 1体 0体 もんじゅ
外機構・核燃
料サイクル工学研究所
貯蔵施設42 体 ― ― ― ― 加工
事業者貯蔵施設 ― 66 体 ― ― ―
出典 日本原子力研究開発機構 高速増殖原型炉もんじゅ原子炉施設 廃止措置計画認可申請書(2017年, pdf)53ページ
資料7